~ 仕事の心がけとなるコピーライターのセブンルール ~
No.015|D.案件事例|D-003
目次|INDEX
コピーライターの行動指針
行動指針ともいえる心がけ
フリーランスとしてかれこれ16~17年、組織時代も含めると四半世紀以上もコピーライターとして活動していると、「仕事で大切にしていることって何ですか」といった質問を受けることがあります。
某国営放送の番組よろしく「プロフェッショナルとは」という質問に返すようなカッコイイ流儀でもないのでアレなんですけど、コピーライターとして大切にしていることを、さらっと挙げてみようかと。
言うなれば、コピーライターの心がけとか、コピーライターの姿勢とかになるのでしょうが、ちょっと大げさかもなんですけど、当方にとってはコピーライターの行動指針ともいえる大切な心がけです。
コピーライターのセブンルール
コピーライターの行動指針
それでは、1つずつ触れていきましょう。
1. 3つの「しない」
3つの「しない」、すなわち「手を抜かない」「言い訳しない」「人のせいにしない」を守る。引き受けた以上、たとえ予算に多少見合わなくとも、次回発注といった見返りを求めず、他者の欠点さえ補って余りある自身ができる本分に注力し、一度きりの縁(えにし)ととらえて感謝し、全力で対応する。
2. 満点よりも及第点
発注者や発信者となるクライアント、版元、代理店、編集・制作・デザインチーム。協力者や提供者となる取材対象者、関係事務所、素材や権利提供者。利用者や受信者となる読み手、使い手、受け手。多数存在する全者や特定一者からの満点に拘泥せず、全者からの及第点を目指してバランスを見極める。
3. 提出は約束の半日前
朝イチなら出社時から、午後イチならランチ後から、週末なら週明けからと、提出後の先方の動きに配慮しゆとりを持って対応。ギリギリの進行では品質はもちろん、不測の事態への対応も厳しくなってしまいがち。提出が早くなることで先方の迷惑にならないのであれば、当初から半日前進行で備える。
4. 苦手の意識
既知、負荷、難易度問わず、すべての案件、発注、要望に対しておごらず、イキらず、軽視せず、言葉に対しては畏敬にも似た苦手意識を持って対峙。そうすることで細心の注意を払い懸命に調べることにもつながり、コピーライティングはより磨かれる。自負の類はひけらかさずに自身の内に秘めておく。
5. フィードバックへの感謝
そのほとんどが独り作業となるフリーランスコピーライターが学べる機会とは、頼み手(依頼者や発注者)、読み手(読者や視聴者)、使い手(利用者や使用者)からにほかならない。自身の視点や知見だけに埋没せず、こうした他者からの反応こそ、新たな学びや気づきを得られるありがたい好機となる。
6. 100点でなくても自己肯定
100点のコピーライティングができずとも自己否定しない。後に不備や良案に気づいたなら、成長につながる伸びしろととらえ自己肯定する。コピーライティングを手がけ続けるかぎり、生涯にわたって100点が取れなくとも、あきらめず実直に臨む。100点を目指す「姿勢」と「プロセス」こそ尊いもの。
7. 「誰の何のため」を考える
そのコピーライティングは、誰にとって、どんな利益、理解、解決となるのか。いつだって「誰の何のため」のことを考える。わからないとき、迷うとき、「それは誰にとって、何のためなのか」と自問し自答(最終判断)を導き出す。コピーライティングに魔法のような常套句やテクニックは存在しない。
行動指針と行動十徳
フリーランスコピーライターとしてのセブンルールを挙げてみましたが、こうして並べてみるとコピーライターとしてだけでなく、一般的な仕事にも通じるような行動指針になっているような気がします。
一方で、人としての行動指針も掲げていまして、コピーライターがセブンルールなのに対し、こちらは10項目なのでテンルールとでもいうべきか、行動十徳として掲げ自身を日々律するようにしています。
人としての
行動十徳
人格者たれ。
世のため人のためとなる行いをせよ。
常に相手に敬意を払うべし。
気づかいや配慮を失念すべからず。
高慢になるべからず。
羨望嫉視すべからず。
愚痴・言い訳・悪口・悪態をすべからず。
忙しいやしようがないを口外すべからず。
準備・行動・成長・感謝に尽くせ。
見返りや評価を求めず行動せよ。
人としての徳を積む
とまあ、居酒屋の手洗い場に掲げられているような言い回しですが(決して当該場所のディスりでも卑下でもなく)、本人としてはいたって真面目な指針というか、規範というか、徳につながるであろう十徳として日ごろから胸に抱えている心がけでして、こちらは人柄の参考(謎)にでもなれば幸いです。
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(了)